最初のこだわり。

「はじめの仕様」の洗面台の話。

家づくりは、まるで一本の長い物語を紡いでいくような時間です。そして、どんな物語にも、その世界へと読み手を誘う最初のページがあるように、家づくりにも「はじめの仕様」という、いわば基本となるページがあります。

「どんなものが用意されているのだろう」

「もし気に入らなかったら…」

そんなふうに、少しだけ不安な気持ちでそのページをめくる方もいらっしゃるかもしれません。

だから私は、その最初のページにこそ、心からの「好き」とこだわりを詰め込むことにしているんです。これは、そんな私の家づくりという物語のはじまりを飾る、Crafree(クラフリー)という洗面台のお話です。


1│家具職人さんがつくる、木の洗面台

私がクラフリーと出会ったのは、たくさんの建材カタログのページをめくっていた時のことでした。機能や数字が並ぶ中で、ふと一枚の写真に、すっと手が止まったのです。そこに写っていたのは、いわゆる「洗面台」というより、まるでリビングに置かれるような、温かい佇まいの「家具」でした。

それもそのはず、クラフリーは、家具職人さんがテーブルや椅子をつくるのと同じように、一つひとつ丁寧に、本物の木を使ってつくっています。工業製品が持つ冷たさではなく、人の手の温もりが感じられる。毎日使う場所だからこそ、そんな穏やかな空気に包まれてほしい。私がそう思ったのが、すべての始まりでした。

 

2│時間と、家族と、一緒に育っていく

本物の木には、不思議な魅力があります。それは、買った時が一番きれいなのではなく、そこから時間をかけて、もっと素敵になっていくことです。

家族の手が触れることで、木の色は少しずつ深みを増していきます。お子さんがうっかりつけてしまった小さな傷だって、いつの日か「こんなこともあったね」と微笑む、愛おしい記憶のしるしに変わるかもしれません。

新品の美しさも素敵ですが、私は、そんなふうに家族の暮らしに寄り添いながら、ゆっくりと一緒に育っていくものにこそ、本当の豊かさを感じるのです。

 

3│目に浮かぶ、気持ちのいい毎日

もし、あなたの毎日に、この木の洗面台があったなら、どんな一日になるでしょう。

朝、窓から差し込むやわらかな光が、明るい色の木のカウンターに反射して、鏡の中の自分に、自然と笑いかけたくなるかもしれません。ここで始まる一日は、きっといつもより少しだけ、気持ちの良いものになるはずです。

夜、一日の終わりにこの場所に立つと、深い色の木目が心を静かに落ち着かせてくれます。ごちゃごちゃした頭の中を整理して、穏やかな気持ちで眠りにつく。そんな、自分と向き合うための大切な時間を与えてくれるでしょう。

暮らしに合わせて、形を選んでいく楽しみも、もちろんあります。

 

4│見た目の奥にある、静かな思いやり

「木の洗面台って、お手入れが大変なのでは?」

そう心配される方も、もちろんいらっしゃいます。でも、どうぞご安心ください。

クラフリーの魅力は、見た目の奥に隠された、暮らしへの静かな思いやりにあります。例えば、お掃除が大変な洗面ボウルとカウンターのつなぎ目に、段差や隙間がありません。だから、濡れた布でさっとひと拭きするだけで、いつでも気持ちよく使えるのです。

おしゃれなだけでなく、日々の小さな手間をそっと軽くしてくれる。そんな頼もしい一面も、私がこの洗面台を信頼している大切な理由です。

 

5│「好き」からはじまる、家づくりの物語

家づくりは、決めることがいっぱいです。だからこそ、そのスタート地点で「わあ、素敵だな」と心から思えるものに出会ってほしい。それが、私の偽らざる想いです。

追加料金のことばかりを考えるのではなく、まずは純粋に「好き」という気持ちから、あなたの物語を始めてほしい。この洗面台は、そんな私の気持ちを込めた、ささやかな贈り物のようなものだと思っています。

もしご興味があれば、ぜひ一度、この木の優しさに触れてみてください。

きっと、あなたの心地よい暮らしのヒントが、そこにあると思います。


クラフリー東京ショールーム https://crafree.jp/showroom

建築工房『akitsu・秋津』

美は、日々の営みの中に。

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