2026.04.19 19:00地球を救う、我が家の選択。性能と地域資源が紡ぐ、持続可能な未来の形生命を育む美しい星、地球。しかし、私たち人類の進歩の裏側で、地球は今、かつてないほどの負担を抱えています。気候変動による災害の激甚化、そして失われゆく生物多様性。こうした大きな課題を前にしたとき、私たちは無力感に襲われるかもしれません。しかし、実は私たちが日々を過ごす「家」そのものが、未来への希望を繋ぐ最強の鍵を握っています。今回は、住まいを通じて地球を守り...
2026.04.18 19:00外壁で決まる、家計と心地よさ。蓄熱性と色の選択で変わる、50年先の快適さ「外壁は、家の『顔』」。もちろんその通りですが、設計士として30年、現場で熱の変化を見つめてきた私からお伝えしたいのは、外壁は「家計を守る防波堤」であるということです。外壁が変われば、夏場のエアコンの効きが変わり、冬の底冷えが変わります。それは、素材ごとに異なる「蓄熱性」と「輻射熱(ふくしゃねつ)」の性質が、目に見えないところで室内の心地よさを左右している...
2026.04.17 19:00庇が創る、光と影の物語。庇(ひさし)が紡ぐ、パッシブデザインの極致日本の建築を見上げたとき、そこにはいつも「庇」がありました。それは単に雨を凌ぐための板ではありません。太陽の動きを読み、風を誘い、家の中に「心地よい影」を落とす。日本人が何百年もかけて磨き上げてきた、生活の知恵の結晶です。現代の合理化された家づくりでは、軒や庇のない「箱型」の家が増えています。しかし、エネルギー価格が高騰し、夏の猛暑が厳しさを増す今こそ、こ...
2026.04.16 19:00境界線を、心地よさで溶かす。ウッドデッキが叶える、「外」と幸福に結びつく暮らしかつての日本の家々には、自然と触れ合い、家族や近隣との絆を深める「縁側」という特別な場所がありました。内でもなければ外でもない、その曖昧で優しい境界線が、私たちの暮らしに心のゆとりを与えてくれていたのです。現代の住まいにおいて、その役割を担うのが「ウッドデッキ」です。単なる洗濯物干し場や通路としてではなく、五感を開放し、人生を豊かに彩るための「もう...
2026.04.15 19:00頭金の新常識。貯めるより活かす。性能への投資が、50年先まで家族の家計を守る「家を買おう!」と決めたとき、真っ先に頭に浮かぶのが「頭金はいくら貯めればいいんだろう?」という悩みではないでしょうか。「まずはしっかり貯めてから」というアドバイスは、昔からよく聞く正解です。しかし、物価が上がり、エネルギー価格が高騰し続けている今、その正解の形が少しずつ変わり始めています。今回は、一生に一度の大きな決断を前にしたあなたへ。無理なく、そし...
2026.04.13 19:00答えは、あなたの感覚の中に。権威や情報に惑わされない、本質的な「納得」の家づくり「一級建築士が言っているから」「腕利きの職人さんが言っているから」「有名な会社が太鼓判を押しているから」。家づくりを始めると、私たちは多くの『正しいとされる声』に囲まれます。インターネットを叩けば、膨大なデータや口コミが溢れ、何が真実なのかを見極めるのは容易ではありません。しかし、一生に一度の住まいを形にする上で、何より大切なのは「誰が言ったか」...
2026.04.12 19:00太陽を、家族の味方にする。光と熱をデザインし、エネルギーを自給する豊かな暮らし朝、カーテンを開けた瞬間に差し込む光。その温もりに触れるだけで、私たちの心と体は自然と健やかなリズムを刻み始めます。しかし、設計士として30年、数多くの住まいと向き合ってきた中で、改めて実感していることがあります。それは、太陽は単に「部屋を明るくするもの」だけではない、ということです。太陽は、家全体を温める「天然の暖房機」であり、家族の暮らしを支...
2026.04.10 19:00健康を育む、もうひとつの皮膚。チセの知恵と現代技術が、心と体を整える住まいは単なる「箱」ではなく、私たちの心と体を包み込む「もうひとつの皮膚」のような存在だと私は考えています。ストレスや冷え、不自然な空気。現代の私たちが抱える健康への不安を、住まいのあり方を変えることで、少しずつ解きほぐすことはできないだろうか。そんな問いの答えを探して辿りついたのが、北海道の先住民、アイヌの方々が守り継いできた「チセ」という住まいの知恵でした...
2026.04.08 19:00窓枠が創る、暮らしの表情。木製サッシが運んでくる、本当の安らぎ住まいの表情を形づくるもの。それは窓そのものだけでなく、それを支える「窓枠(わく)」にあるのかもしれません。以前の私は、効率よく性能を高められる「樹脂(じゅし)サッシ」を基本にしていました。しかし、設計士として30年、多くの家と向き合う中で、最近は「木製サッシ」を標準として選ぶようになりました。なぜ、手間がかかると言われる木製をあえて選ぶのか。そこには、数字だけ...
2026.04.07 19:00空を切り取る、光の道。天窓がもたらす、静謐な時間と自然との対話忙しい日々の合間、ふと視線を上げた先に「空」がある。それだけで、強張っていた心がふっと解けることがあります。壁に設けられた窓が「景色」を切り取るものだとしたら、屋根に設ける「天窓(トップライト)」は、刻一刻と移ろう「光の表情」をダイレクトに室内に招き入れる装置です。設計士として30年、私が天窓をご提案する際に大切にしているのは、単なる明るさの確保ではありませ...
2026.04.06 19:00温度の先にある心地よさ。湿度と表面温度が導く、身体が喜ぶ住まいの質「室温は20度あるのに、なぜか足元が冷える」「エアコンは効いているはずなのに、肌がじりじりと熱い」そんな違和感を覚えたことはありませんか。実は、住まいの心地よさは「温度計の数字」だけでは語り尽くせません。私たちの身体が本当に「快適だ」と感じる鍵は、空気の温度に加えて「湿度」、そして壁や床の「表面温度」のバランスにあります。30年、設計士として現場に立ち続け...
2026.04.05 19:00平屋の理想、心を救う庭の設え。ワンフロアでつながる安心と、心を救う「庭」の設え「階段のない、穏やかな暮らし」。老後まで見据えた住まいを考えるとき、平屋は多くの人にとって一つの憧れです。すべての生活が地続きでつながる安心感は、何物にも代えがたい魅力があります。しかし、設計士として30年、多くの住まいと向き合ってきた私の経験からお伝えしたいのは、平屋には「知っておくべき現実」も存在するということです。流行やイメージだけで選ぶのでは...