2026.04.28 19:00自分に還る、一番小さな聖域。光と香りに包まれて、心と体をリフレッシュ。一息ついて、自分と向き合う「余白」の作り方家づくりにおいて、リビングやキッチンにこだわる方は多いですが、実は人生の質を左右するのが「トイレ」という空間のあり方です。毎日、一日に何度も訪れる場所。扉を閉めた瞬間、社会や家族という役割から解放され、たった一人の自分に戻る。そこは単なる「用を足す場所」を超え、現代を生きる私たちにとって、心を整え、リセットするため...
2026.04.26 19:00性能もデザインも、賢い予算配分術。30年の設計・現場経験から見えた、理想と現実を両立させる「バランスの技術」「性能を求めると、見た目が味気ない家になりそう……」「デザインを優先したいけれど、冬の寒さや地震への強さが不安で……」家づくりを検討中の方が、必ずと言っていいほど直面するのがこの「性能とデザインのジレンマ」です。30年以上、設計と現場管理の両方に携わってきた私から、まず結論をお伝えします。「どちらも諦める必要はありません。た...
2026.04.22 19:00空と家族が溶け合う、光の器。吹き抜けが叶える、広さ以上の「心のゆとり」吹き抜けのある住まいは、単に空間を縦に広げるだけではありません。それは家族の心をつなぎ、日々の暮らしに豊かな光と温もりを運び込む「光の器」のような場所。降り注ぐ自然光、家中を緩やかに旅する家族の笑い声、それぞれの居場所で感じる柔らかな気配。今回は、吹き抜けがもたらす心地よさを最大限に引き出し、家族みんなが健やかに、そして幸せに暮らせる家づくりの本質的なポイ...
2026.04.07 19:00空を切り取る、光の道。天窓がもたらす、静謐な時間と自然との対話忙しい日々の合間、ふと視線を上げた先に「空」がある。それだけで、強張っていた心がふっと解けることがあります。壁に設けられた窓が「景色」を切り取るものだとしたら、屋根に設ける「天窓(トップライト)」は、刻一刻と移ろう「光の表情」をダイレクトに室内に招き入れる装置です。設計士として30年、私が天窓をご提案する際に大切にしているのは、単なる明るさの確保ではありませ...
2026.03.30 19:00柔らかく温かい、繭のような安らぎを。一歩踏み入れれば、そこは繭の中ふとした瞬間に、「あぁ、帰ってきた」と心の底から深く息をつける場所。人が住まいに本当に求めているものは、きらびやかな装飾や目新しい設備ではなく、もっと深い場所にある「根源的な心地よさ」ではないでしょうか。それは、まるで柔らかな繭(まゆ)の中にそっと守られているような、温かくて清々しい感覚。一歩足を踏み入れれば、そこには心を急かすような硬いものは何一つなく、ただ穏やかな...
2026.03.28 19:00広さより質を、贅沢より知性を。遠い未来の私へ贈る、光の「余白」家づくりという旅の途中で、あなたは今、情報の濁流に飲み込まれそうになっていませんか。「断熱性能は数値で選ぶべきか」「窓は大きいほど正義なのか」スマートフォンの画面をなぞる指先が、少し疲れているように見えます。一度、深く、深呼吸をしてみませんか。スペックや効率という物差しを一度手放して、30年後、50年後のあなたが、その場所でどんな「光」に包まれて目覚めるか。そんな、...
2026.03.26 19:00ビニールの裏側、家が流した涙。壁の呼吸に耳を澄ませて慌ただしい日々の中で、私たちはつい「目に見える美しさ」や「手入れの楽さ」ばかりを追いかけてしまいます。けれど、ふとした瞬間に感じる住まいの違和感。例えば、雨上がりの重たい空気や、クローゼットの奥に漂う微かな湿り気。それは、家が私たちに送っている小さなサインなのかもしれません。一度立ち止まって、私たちが毎日触れている「壁」の向こう側を、そっと覗いてみませんか。 1│か...
2026.03.21 19:00家は「ぶどう型」から「リンゴ型」へ。移ろう「境界線」に身を置いて「最近の家は、廊下もなくて個室がリビングに直結している。便利になったけれど、なんだかふとした寂しさを感じる……」そんなふうに思われる方も、少なくないのではないでしょうか。かつての日本の住まいには、廊下や縁側といった「あわい」の空間がありました。それは、今の私たちが持っているような断熱や気密の技術がなかった時代、先人たちが厳しい自然と折り合いをつけるために編み出した、切実...
2026.03.20 19:0050年後の自分に贈る、本質的な住まい。流行よりも、一生飽きない家づくり家づくりを考え始めると、まるで濁流のような情報の波に飲み込まれそうになることがあります。一生に一度の大きな買い物。SNSで流れてくる「正解」や、最新モデルハウスの輝きに胸を高鳴らせ、その高揚感のままに決断を下してしまう。それは決して悪いことではありません。しかし、家は「買う」瞬間の満足以上に、何十年という歳月をかけて「生きていく」器です。少しだけ立ち止まって、深く深...
2026.03.19 19:00間取りより先に、まず椅子を。心地よい居場所は、一脚の椅子から始まる窓の位置を数センチだけ横にずらしたり、天井の高さをほんの少し調整したり。私の毎日は、そんな地味で、目立たない作業の積み重ねです。でも、そのわずか数センチのこだわりが、住む人の「なんとなく、ここが一番落ち着くんだよね」という居心地の良さを決める分かれ道になります。だからこそ、設計図に向き合う時は、一瞬たりとも気が抜けません。今回は、家づくりにおいて、意外と後回し...
2026.03.13 19:00設計の品格。無駄を削ぎ、贅を尽くす。「家を建てるなら、少しでも安くしたい。でも、性能やこだわりは諦めるしかないのかな……」家づくりを始めると、多くの方が「予算の壁」にぶつかります。キッチンのグレードを下げたり、照明を減らしたりと、細かい「引き算」に疲れ果ててしまう方も少なくありません。しかし、30年以上設計と現場を見続けてきた私からお伝えしたいのは、予算を決める一番の鍵は、設備の値段ではなく「設計者の描き方」にあるということです。同...
2026.03.12 19:00ハウスメーカーでは買えない空気。「不満はない」は、満足ではない。ハウスメーカーで建てる前に、どうしても知っておいてほしい「空気」の話家を建てる。それは、人生で最も大きな「決断」の連続です。最新の設備、耐震基準、断熱性能……。私たちはいつの間にか、膨大な「数字」と「正解」の波に飲み込まれ、一番大切なはずの「自分の肌感覚」をどこかに置き忘れてはいないでしょうか。先日、一人の男性が私の自宅(シンボルハウス)の門を叩きました。大手ハウス...