人生の質を高める整理の美学。

『ありがとう』で始めるお片付け。

なんだかお部屋がごちゃごちゃ…。そんなふうに感じて、少しだけ気持ちが重くなっていませんか?

物は、私たちの毎日を楽しく、便利にしてくれる大切なパートナーです。もし物が多いと感じるなら、それは物たちと、もっと仲良くなるチャンスかもしれません。

この記事では、「捨てなきゃ!」と頑張るお片付けではなく、一つひとつの物に「ありがとう」を伝えながら、心地よいお部屋と心豊かな毎日を作っていく、やさしい方法をご紹介します。

 

1|まず、物に『ありがとう』を

お片付けを始める前に、ちょっとだけ心の準備を。今あなたの周りにある物たちに、「いつもありがとう」って、心の中で伝えてみませんか?

思い出を振り返ってみる

旅行で買った置物、おばあちゃんにもらったカップ、毎日使っているペン。一つひとつに、小さな物語がありますよね。その物語を思い出してみると、ただの「物」じゃなく、愛おしい存在に思えてきませんか?

今日の自分を支えてくれている物たち

特別な物じゃなくても、ふわふわのタオルや、お気に入りのマグカップは、今日のあなたを優しく支えてくれています。「当たり前」にある物に目を向けてみると、感謝の気持ちが自然と湧いてきます。この温かい気持ちが、お片付けの第一歩です。

 

2|今の私と『合う物』を選ぶ

優しい気持ちになったら、いよいよ物と向き合ってみましょう。大切なのは、今のあなたを笑顔にしてくれるかどうか、です。

物とそっとお話してみよう

一つひとつ手に取って、心の中で聞いてみてください。「この1年、一緒にいて楽しかったかな?」「これを見ると、ワクワクする?」もし役目を終えた物があれば、「今までありがとう」と感謝して、次の場所へ送り出してあげましょう。「捨てる」だけでなく、誰かに使ってもらったり、リサイクルに出したりするのも素敵な選択です。

新しいお友達を迎えるときは

お買い物をするときは、「これから、ずっと大切にできるかな?」と考えてみてください。そして、もし1つお家に迎えたら、1つだけお別れする「いっこ入れたら、いっこ出す」ルールを試してみると、物がちょうどいい量を保てますよ。

 

3|物に『おうち』を作ってあげる

選び抜いた大切な物たちが、気持ちよく過ごせる「おうち(定位置)」を作ってあげましょう。お部屋がきれいになるだけでなく、毎日の暮らしがぐっと楽になります。

すべての物に「帰る場所」を

「使ったら、おうちに帰してあげる」。これを心がけるだけで、お部屋は散らかりにくくなります。どこに何があるか分かると、探し物の時間もなくなりますね。

使う場所の「おとなり」に置く

ハサミは工作をするテーブルの引き出しに、本はいつも座るソファの隣に。使う場所のすぐ近くをおうちにしてあげると、出し入れがとってもスムーズになります。

「ゆったり収納」で心もリラックス

引き出しや棚に、物をぎゅうぎゅうに詰め込むのはお休み。少しスペースに余裕がある「ゆったり収納」を心がけると、見た目もすっきりして、物を取り出すときも楽ちんです。心にも、ふんわりと余裕が生まれますよ。

 

4|きれいを保つ『小さな魔法』

心地よいお部屋をキープするのは、難しくありません。毎日のほんの小さな習慣が、魔法のようにきれいを長持ちさせてくれます。

夜の「おかえり」タイム

寝る前にたった5分。「今日も一日ありがとう」と、使った物を自分のおうちに帰してあげる時間を作りませんか?朝、すっきりしたお部屋で一日を始めると、とっても気持ちがいいですよ。

季節ごとのミニチェック

衣替えのときみたいに、季節の変わり目に「今の私に、まだ合うかな?」と持ち物を軽く見直してみましょう。無理なく、自然に、心地よい空間が続いていきます。

 

5|物と仲良くなると、自分がわかる

物に「ありがとう」を伝え、今の自分に合う物を選ぶ。そんなふうに物と丁寧に向き合うと、不思議なことが起こります。それは、自分の「好き」がはっきりしてくること。そして、自分自身を大切にする気持ちが、自然と育っていくことです。

お片付けは、ただ部屋をきれいにすることだけではありません。「私は、どんな時間が好きで、どうやって暮らしていきたいのかな?」と、自分の心とお話しする、かけがえのない時間です。

お気に入りの物に囲まれた心地よい空間は、あなたに安心感と元気をくれます。さあ、まずは一番身近なマグカップに「いつもありがとう」って伝えてみませんか?そこから、あなたの心豊かな毎日が、ゆっくりと始まっていきますよ。

建築工房『akitsu・秋津』

美は、日々の営みの中に。

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